イギリスで猫の転落事故が相次ぐ
現在イギリスを熱波が襲っており、国中が暑さに苦しんでいます。
イギリスの住宅の多くはレンガ造りで、建物内の温度もとても高くなるため、住人は窓を開けて少しでも室内の温度を下げようとしています。
しかし暑さに苦しんでいるのは人だけではありません。屋内飼いされている猫たちもまた、暑さを和らげようと、開け放たれた窓に近づき涼もうとします。
猫は好奇心の強い動物です。普段は窓の外を眺めるだけですが、窓が開いていると外の空気を吸おうと窓から身を乗り出してしまうのです。
そのため、猫の落下事故も頻発しています。
最近の一週間だけで8匹の猫が、窓からの転落で大ケガをしたという報道もあります。
動物愛護団体「Blue Cross」は、窓からの転落でケガをした猫を年間約100匹ほど治療していますが、今年はこの数字が増えるのではないかと恐れられています。
犬に比べて、猫は高いところからの転落に対応する能力が高い動物です。しかしそれでも大ケガをして、その後障害を負ってしまう猫も多くいるのです。
1歳になったばかりの猫「ドミノ」は、転落事故のために後ろ脚を片方切断することになってしまいました。
ドミノは飼い主が住んでいた家の3階から転落し、大たい骨を複雑骨折してしまったのです。
獣医師によれば、3階の窓から転落しても脚の複雑骨折で済んだのはラッキーだったようです。しかし複雑骨折であったため、そのままで治療するよりは切断してしまうほうが後の生活への影響が少ないだろうと判断されました。
脚の切断になったことは残念ですが、猫は3本足での生活に比較的慣れやすい性質を持っています。ドミノもきっと幸せに生涯を送ってくれるでしょう。
日本も蒸し暑い日が続きます。外気で涼める限り窓を開けて室内温度調節をするのは、節電のためにも大切なことですが、大事な家族の一員である猫の安全も忘れないようにしたいものです。