リモートワークから通勤生活に戻ったとき 犬がどうしても1頭になれない場合はどうしたらいい?

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2020年からいわゆるリモートワークという働き方が流行り出してから、新しくペットを飼い始める人たちが増えてきた、というニュースをよく耳にしました。

 

しかししばらくすると、「思ったより臭う」「毛がたくさん落ちて掃除が大変」「リモートワークの邪魔になる」・・・といった理由で手放す人もたくさんいる、という報道もありました。

 

もちろん今でも責任をもって一緒に暮らしてきた飼い主たちも少なくありません。

 

そんな飼い主たちも、リモートワークが続く毎日から以前と同じ通勤生活に戻るときに、以前は想定していなかった悩みに直面しています。

 

これまで毎日一緒にいたペットとは、朝と夜以外顔を合わせることがなくなってしまいました。 これが原因で、「分離不安症」という症状を抱えてしまう例が出てきています。

 

これはペットと離れることに不安を感じる飼い主の症状ではなく、飼い主と離れることに不安を感じるペットの抱える症状です。

 

 

 

子犬を育てるときには、あまりずっと一緒にいるのは良くないと言われます。 それは犬も飼い主から離れて1頭になることで、大人の犬として必要な自立心を育てなくてはいけないからです。

 

また、成犬の場合でも、これまで1頭で時間を過ごす生活を続けていたのに、2020年からはいつも飼い主が近くにいる生活に慣れてしまった、というパターンもあるようです。

 

人の場合もそうですが、犬も親離れをして社会的な存在になっていくというプロセスが必要です。 それが欠けていると、攻撃性の高い性格の犬に育ってしまいます。

 

 

 

離ればなれになることに慣れていない子犬にとって、飼い主が24時間365日家にいる状態から、週に40時間以上1頭で過ごさなくてはいけない状態に移行するのは簡単なことではありません。

 

ここでは「犬が飼い主離れできるようになるためのアドバイス」をご紹介します。

 

すべてがすべての犬に当てはまるわけではありません。まずはどれか一つ、やりやすいものを取り上げて、それを試してみてください。

 

もしうまく行かなかったら無理に続けようとせず、別のやり方を試してみましょう。

 

また1頭にされた時に不安定な心理状態になりやすいかどうかは、その犬の生まれ持っての性格も大きく関係しています。

 

もし他の犬と比べて時間がかかったとしても、決して犬を責めたり叱ったりせず、根気よく続けてあげてください。

 

1頭でいる時間を少しずつ増やしてゆき「ひとりの時間」を過ごすことを教えていきましょう。まずは5~10分から始めます。問題なく過ごすことができたら、ご褒美のおやつを与えて、その時間を少しずつ長くしていってください。

 

② 誰でも朝家を出るときはバタバタしてしまうものですが、これがペットにとって大きなストレスになりがちです。家を出るときも帰ってくるときも、落ち着いて静かにし、できるだけ大ごとだと思わせないように注意して下さい。「興奮したり不安になったりする必要はない」ということを教え込んでいきましょう。

 

③ 飼い主が家を出るときに犬が大騒ぎする場合は、食べるのに時間がかかるおやつを使って注意をそらし、その間に家を出る、という方法があります。ただし何度も繰り返していくと犬も覚えてしまうので、数回のみ有効な手段です。

 

④ 通勤生活への移行期には、犬のデイケアサービスや信頼できる人の助けを借りることも選択肢に入れましょう。

 

⑤ リモートワークから通勤生活への移行を急に実行せず、ゆっくりとしたペースで変更していきましょう。まず半日を在宅、半日を出勤という生活に変更し、それに合わせて犬の食事や運動、トイレなどのスケジュールを変更していきます。それに慣れたら、フルタイムの出勤に移るようにしてください。

 

⑥ 犬が1頭でいるときは、特別なご褒美を与えて退屈させないようにしましょう。抱っこしたり、遊んだり、噛んだりできる安全なおもちゃを与えるなどしてください。こうした「ご褒美」によって、犬の心理状態が良くなり、行動が落ち着いてくることがあります。

 

どうしても新しい生活スタイルにうまく移行できない場合は、獣医に相談して対処方法を教えてもらいましょう。動物の不安を軽減してくれる薬が必要な場合もあります。ストレスの兆候としては、家の中で場所を選ばずにトイレをする、遠吠え、ふだんとは違う吠え声、身の回りにあるものを壊してしまう行動、過剰なヨダレや喘ぎ声、などはとくに注意が必要です。