英国スコットランドでペットのネット通販が流行 違法ブリーダーたちの温床に

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今イギリスのスコットランドではペットをインターネット通販で買うことが流行り出しており、動物福祉の観点から注意が呼びかけられています。

 

というのも、ネットで購入されている子犬の5頭に1頭は1歳未満で病気になったり死んだりしてしまうという報告が出されたからです。

 

スコットランドでは2019年のネットでの犬の売買が25%も上昇しています。

 

これからネットで買おうとしている人たちは、購入前に各自が十分なチェックをするよう求められています。

 

 

 

イングランドでは「ルーシー法」が成立

実はおなじイギリス国内でも、イングランドでは2016年に「ルーシー法」と呼ばれる法律が可決し、子犬・子猫の(ペットショップによる)販売が禁止されることになりました。

 

またウェールズでも同様の法律が成立しています。

 

これにより、子犬や子猫を買いたい人は直接ブリーダーから購入しなくてはいけなくなるため、ブリーダー側も説明責任を負うようになります。

 

しかしスコットランドがこの流れに乗り遅れました。

 

スコットランド自治政府は、2021年には子犬を含めた子供の動物の売買を取り締まる法律の導入をする方針ですが、今のところはペットショップなどの第三者を通して子犬・子猫を購入することが可能なのです。

 

イングランドウェールズではできない「すきを狙う」かのように、スコットランドがその温床になってしまっている状態です。

 

animallover.hatenablog.com

 

ブリーダーに直接確認する

スコットランドで飼育されている犬の半分はネットで購入されたものですが、その一方で正式に認証されたブリーダーから購入されている犬は全体の4分の一に過ぎません。

 

2019年のクリスマス商戦でも犬はたくさん購入されましたが、そこでも新たに買おうとする人たちには、違法にブリーディングされた犬ではないことを購入前に確認するよう声が上がっていました。

 

違法ブリーダーから売り飛ばされてしまう犬のほとんどがネットで販売されているため、とくにネットで買う場合は事前の確認が必要なのです。

 

具体的には子犬の母親を実際に見せてもらう、予防接種の証明書をチェックする、などの方法があり、これらは直接ブリーダーから説明してもらうことが必要になります。

 

違法にブリーディングされた犬は、遺伝性疾患を抱えていたり致命的な感染症を患っている可能性が高いことが分かっています。

 

また性格も攻撃的だったり、逆に怖がりで人になつかなかったりという特徴が顕著だともいわれています。

 

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「助けたい」と思って購入してはいけない

中には違法にブリーディングされていることが分かるからこそ「助けてあげたい」と思ってあえて子犬を購入する人もいます。

 

しかしこうした購入自体もやめるべきだと動物保護団体は訴えています。

 

しばしば「look beyond cute」(”可愛い”の先を見据えて)というフレーズが使われます。

 

これは「可愛い」という情に動かされて買う(飼う)のではなく、目の前にいる可愛い動物が違法業者によって "生産" されたものではないかどうかを見据えた上で、責任を持って買い(飼い)ましょう、という趣旨です。

 

動物を愛するからこそ助けてあげたいと思うわけですが、それはあくまで情に動かされた行動であって、結果的に購入した時点でその裏にいる違法業者の商売に加担することになってしまいます。

 

もしネットなどで違法にブリーディングされた子犬などを発見した場合は、動物愛護団体に連絡するという方法がもっとも確実な方法です。

 

 

 

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