ナマケモノ 可愛らしい動物の興味深い習性 その2

 

以前、こちらの記事でナマケモノのあまり知られていない習性についてまとめました。

 

animallover.hatenablog.com

 

この記事に書いたこと以外にも、ナマケモノの生活には面白いことがもっとありました。

一部は前回の記事と重複しますが、このマイペースな動物がますます興味深い存在に感じられます。

 

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【巨大動物からの進化】

現在のナマケモノは、今から数百万年前までは巨大な動物であったといわれています。

南アメリカに生息していたといわれている「メガテリウム」という生き物はナマケモノの祖先であるといわれていますが、体のサイズは現在のゾウと同じくらいあり、体重は3,600キロを超えていたと想定されています。

現在ナマケモノは6つの種類が認められていますが、今から3,500万年前には50種類ものナマケモノが存在したといわれており、木の上だけでなく地上に生息する種や水中で暮らす主などもいたと考えられています。

 

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【様々な働きをする体毛】

ナマケモノの体毛に藻が生え、ナマケモノ自身がその藻を舐め取って栄養にする、ということは前回の記事にも書きましたが、この藻にはほかにも良い効果があります。

樹木の中に毛のフサフサしたナマケモノがいると天敵の動物たちから見つかりやすくなりますが、緑色の藻が生えることで体の色が樹木の葉っぱと近くなるため、カムフラージュの効果もあると考えられています。

またこの毛の中にはバクテリアや蚊、小型のゴキブリまでが生息できることがわかっています。

2014年に発表された研究結果では、ナマケモノの毛の中にはある種の菌類が生息していて、マラリアなどの寄生虫を寄せ付けない効果をもたらしていることもわかりました。

 

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ナマケモノ同士の関係】

ナマケモノは群れをなす動物ではなく、通常は1匹で暮らしています。

2匹のオスがパートナーのメスをめぐって争うときは、両手で木にぶら下がり、足の裏で相手を蹴って攻撃、という戦い方をするようです。

交尾も出産も木の上で行い、メスは一回の出産で1匹しか産みません。

赤ちゃんは生まれてから生後数週間はお母さんのおなかにくっついていますが、その後はとなりに付き添って暮らし、4年間は母親のもとを離れないといわれています。

 

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【体の特徴】

一日15~20時間の睡眠をとることがわかっており、夜行性のため夜中に葉や新芽、果物などを食べています。

なんと胃が4つもあり、1回分の食事を完全に消化しきるのに1ヶ月かかるといわれています。

ナマケモノの体重のうち筋肉が占める割合はわずか25%のみです(哺乳動物の筋肉の割合は、ふつう体重の50%)。

そのため、もし寒さを感じても体を震わせることができないと考えられています。

地上にはフンをするときだけ降りてきますが、手足の筋肉は胴体を持ち上げるほど強くないため、手足で地面を引っかきながら腹ばいに前進するのがナマケモノの“歩き方”です。

このように、木の上でも地上でも速く動くことができず、天敵に襲われそうになっても逃げることができないため、その長いつめで引っかいたり噛み付いたりして抵抗します。

なお、ナマケモノは死ぬときも木の上にいて、木につかまった状態で死ぬそうです。

 

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【覚えておきたい ナマケモノにも絶滅危惧種あり】

前回の記事の繰り返しになりますが、ナマケモノ全6種類のうち、「ピグミーミユビナマケモノ」と「タテガミナマケモノ」は絶滅危惧種に指定されています。

特に「ピグミーミユビナマケモノ」は、南米のパナマ沖にある一つの島の周辺にあるマングローブ原生林にしか生息できないナマケモノです。

パナマは観光地としても有名で、開発も盛んに行われているため、原生林がどんどん破壊されています。

また一部では観光客がこの「ピグミーミユビナマケモノ」を捕まえてペットとして持ち帰っている、という話も聞かれるようです。

ここでも人の勝手な活動が罪のない動物を絶滅に追い詰めていることを知っておきましょう。

 

   

 

(参考)

International Sloth Day: 21 things you never knew about world's slowest animal | Metro News

Top Five Sloth Facts For International Sloth Day 

What is a Sloth? Are They an Endangered Species?