英国の動物愛護団体 パンデミックの影響でペットの飼育が困難になった飼い主に「遠慮なく助けを求めて」
現在新型コロナウイルスのためにロックダウン中のイギリス・ロンドンでは、飼い主たちがペットの世話をすることができなくなるという問題が始まっています。
こうした状況の中、イギリスの動物慈善団体「ブルークロス」は、助けを必要とする飼い主たちは遠慮することなく連絡をしてほしいと訴えています。
これはある日、このチャリティー団体が運営する動物病院の外に箱が置かれており、中から猫が1頭発見された、ということがあったのがきっかけでした。
再びこのような事態が生じないよう、ペットの世話をするのが難しくなった場合は事前にこの団体に連絡するよう訴えているのです。
この団体は、生活給付金を受けている人たちのペットについては低価格の獣医サービスを提供したり、里親探しの代行も行っています。
「私たちは飼い主を裁くようなことはしません」
ブルークロスでは、現在ペットの飼い主として苦労している人たちを非難するような偏見を持たないように、というメッセージを発信したいと考えています。
例えば、すでにイギリスでは仕事から解雇された人たちも出てきており、自分自身の生活を維持するのが精いっぱいの人たちがいます。
そうした人たちも、これまではしっかりと責任のあるペットの飼い主だったのです。
ペットの飼育を続けられなくなった飼い主たちが、ペットを箱に入れチャリティー団体や動物病院の入り口に置き去っていく・・・
こうした絶望的な考え・行動に移る前に、電話やメールで助けを求め、動物愛護団体の提供するサービスを積極的に受けることができるようになってほしい、というのがそのメッセージです。
ブルークロスの場合、電話と電子メールでのサポート相談を実施し、救急の対応も行っています。
「私たちは決して飼い主を裁くようなことはしません」と担当者は語っています。
「遠隔支援であれ、獣医やリハビリテーションサービスであれ、危機に瀕しているペットを助けるために、私たちの力でできる限りのことをします」。
遠慮せず助けを求めることも飼い主の責任
責任感の強い飼い主ほど、飼育を続けられなくなった自分を責めてしまい、他人に助けを求めない傾向があるようです。
しかし今の状況は、飼い主の身勝手でペットの世話を放棄しているわけではなく、パンデミックが原因でやむに已まれぬ状況に追い込まれているのが事実なのです。
私たちの生活が正常な状態に戻れるまでは、ペットの飼育に関しても遠慮せずに助けを求める。
これも責任ある飼い主のある姿なのだろうと感じます。
(Blue Cross releases 'no judgement' appeal for struggling pet owners | Metro News)