ペットにマイクロチップを装着すべき理由とは?

日本で動物愛護法が改正され、虐待に対する罰則が強化されるとともに、犬や猫にマイクロチップを装着することが義務付けられることになりました。動物愛護の観点からとても歓迎すべき動きであると思います。

 

その一方で、私たちにとってこの「マイクロチップ」というものは必ずしもなじみのあるものとは言えないようです。

 

はたしてペットにマイクロチップを装着するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

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【ペットの失踪・盗難】

たとえばアメリカでは、毎年1,000万頭を超える数の犬や猫が失踪したり盗まれたりしています。 このうちのほとんどが元の飼い主のもとに戻ることが出来ません。

 

飼い主のもとに戻れない理由は数多くありますが、その中でもペットの飼い主を特定して連絡することが出来ない、というのが最も大きい理由だと言われています。

 

【そもそもマイクロチップとは】

マイクロチップは文字通り小さなコンピュータチップで、大きさは米粒ほどです。 獣医師によってペットの皮膚の下に埋め込まれます。 この「埋め込み」は針を使って行うもので、通常のワクチン注射と同じように麻酔なしで行われます。

 

マイクロチップに記載される情報は、そのペットの登録番号、飼い主の名前や連絡先などです。 こうした情報は、リーダーを使って読み取ることが出来るようになっています。

 

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【首輪以上に安心】

これまでも首輪にペットの名前や飼い主の連絡先を書いておき、万が一のときは連絡してもらうという方法があり、それなりに役立ってきました。

 

しかし首輪も万能ではありません。 ものによっては壊れてしまうものもありました。 また書かれた名前や連絡先も時間の経過とともにはがれ落ちて読めなくなってしまうこともありました。 マイクロチップの場合、こうした心配はないでしょう。

 

【飼い主の所有権を証明】

もし犬や猫が盗まれた場合など、元の飼い主にそのペットの所有権があるかどうかを証明しづらい場合も出てきます。 そのときにマイクロチップに情報が記載されていれば、飼い主は自分の法律上の所有権を主張することができるため、余計なトラブルに巻き込まれる可能性も少なくなります。

 

 

 

【戻ってくる確率が20倍】

アメリカでの統計ですが、マイクロチップが装着されていない猫に比べると、装着されている猫が飼い主のもとに戻る確率は20倍高くなることが分かっています。 犬も、マイクロチップ装着の場合のほうが確率が2.5倍高くなっています。

 

これは飼い主への連絡体制の整備など、その他の要因も影響しますので、アメリカでの結果が日本にもそのまま当てはまるとは言えませんが、よい結果になる確率が格段に上がることは間違いないようです。

 

【失踪・盗難対策以外の機能も】

ほかにも新しい機能がチップに搭載され、これまでにはなかった最新のIT技術が応用されてきています。

 

たとえば外から犬が家に近づいてきても、その家の犬でないとドアが開かないようにする技術がすでに開発されているそうです。

 

ペットとの関係までIT技術人工知能に頼りたくない、という意見の方もいるかも知れません。しかしほかの方法では実現できないメリットがあるのであれば、積極的に取り入れていくべきだろうと思います。

 

 

 

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