みんなに愛された「バス停ネコ」 思い出のプレート設置へ
イギリスのハンプシャーで、「バス停ネコ」として愛されていたネコがひどいケガで死亡しました。
ネコは「ミッシー」と呼ばれており、13歳でした。
ミッシーは町中を走る「39番バス」の停留所に頻繁に現れ、バスを待っている人たちの膝の上に乗ったり抱っこされたりして、地元の多くの人たちに愛された存在だったのです。
【回復の見込がないため安楽死へ】
ミッシーは野良猫ではなく、リチャードさん(72)という飼い主がいるペットのネコでした。
その日、ミッシーはいつも通り外の散歩を終えリチャードさんの家に帰ってきましたが、その時にはかなりの出血をしている状態だったといいます。
「いつも通りご飯をあげるためミッシーを呼んだんだ。そしたらフラフラになって現れた」
「私の孫が外に出てミッシーの様子を見てきた。そして口から血を流していることが分かったんだ」
リチャードさんはミッシーを動物病院に連れて行きましたが、そのケガがあまりにもひどいため、やむなく安楽死させることになりました。
「頭がい骨が複雑骨折し、あごも2カ所が折れていた。歯はすべて抜けてしまっていた」
リチャードさんの娘のカレンさんは「とてもフレンドリーなネコだったんです」と語っています。
「両親(リチャードさん夫婦)はこの出来事をちゃんと受け止められていません。とてもショックを受けています」
ケガの原因は分かっていません。
リチャードさんたちは、ミッシーは顔面を人に蹴飛ばされた可能性がある、と語っています。
地元の警察も、すべての可能性を考えながら捜査を続けるが、「外部から攻撃された場合の証拠と一致する」と述べています。
一方、大けがを負ったミッシーを診察した獣医は、自動車事故によるけがの可能性が高いと語っており、また動物愛護団体「RSPCA」も、交通事故の可能性を否定することはできないと述べています。
【寄せられる追悼の言葉】
毎日バス停でミッシーと顔を合わせていた乗客たちは、悲しみに暮れています。
あるバス運転手は「ここにバスを停車するたびに、私の心を明るくしてくれてありがとう。君はいつも私に微笑みをくれた」と書いたカードとミッシーの写真を、このバス停に残しています。
またSNSでも多くの追悼の言葉が寄せられました。
【ミッシーの思い出を残す】
ミッシーの思い出のためにプレート設置を呼び掛ける運動も始まり、ネット上で資金を募ったところ短期間で4,500ポンドが寄せられました。
このお金でプレートを設置し、残りはミッシーの名前でチャリティーに募金することになっています。