「ネコ vs. イヌ」 軍配はネコ!?

 

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「ネコvs.イヌ」という対立は、昔から幾度となく繰り返されてきた「終わりなき争い」です。

 

その争いに、科学的な「結論」が出たようです。

 

アメリカの科学雑誌「PNAS」に発表された研究によると、イヌよりネコのほうが「より成功した」種である、との結論が提示されました。

 

では、これはいったい何を表すのでしょうか?

 

簡単に言うと、まだ人類の歴史が始まる前、ネコ科の動物はイヌ科の動物を多く捕食していた、という生物学上の事実を表すものです。

 

これはイヌよりネコのほうが狩猟能力が高いことによるものです。

 

確かに、イヌ好きの人にとってはあまり嬉しくないニュースかも知れませんが、科学的調査結果としては事実のようです。

 

スウェーデン、ブラジル、スイスの国際合同研究チームが、ネコやイヌの2000を超える化石を調査し、過去1000年の間に起った気候変動などの環境変化にこれらの動物がどのように対応してきたかを調査しました。

 

その結果、キツネやオオカミなどイヌ科の動物が40種以上も絶滅してきたのに比べると、ネコ科の動物の絶滅数は少ないことが分かったのです。

 

生物多様性の進化において、気候変動はとても大きな役割を担っています。

 

一方、イヌ科の動物にとっては、肉食動物間の生存競争がより重要だということが分かりました」と研究者の一人は語っています。

 

またテリトリーをお互いに共有するとき、ネコの存在は一緒にいるイヌに大きな影響を与える一方、イヌとの共存はネコ科の動物には事実上何の影響も与えないことが分かりました。

 

ネコはやはり、自分の存在以外についてはあまり気にかけない、ということが(あらためて)分かったのです。

 

この研究結果ではとりあえずネコに軍配が上がった形となりましたが、あくまでも進化の過程で発揮された種の保存能力についての判定結果にすぎません。

 

ネコでもイヌでも、その価値について優劣がつくというものではありません。

 

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