動物園の動物が逃げ出したら?

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2015年6月14日、ジョージア(旧国名グルジア)の主都トビリシで洪水があり、トビリシ動物園も冠水の被害に見舞われました。

 

この動物園で飼育されていたトラ、ライオン、ジャガー、クマ、オオカミなど多数の動物が逃げ出したため、警察と軍が追跡し捕獲に努めました。

 

しかしトラやライオンなど、人に害を及ぼす可能性がある動物は射殺されたということです。

 

 

「人に害を与える可能性」は動物が人の手による殺処分を正当化できる理由として、広く認められているものです。

 

今回の射殺についても、自然災害による緊急事態であり、やむを得ない最終手段であったという主張は意味をなすもので、正しい判断であったと思われます。

 

その一方、この動物園の動物が逃げ出すような緊急事態の際に、「人に害を与える可能性」が想定されていたのであれば、射殺以外の手段も対応策として想定しておくべきだったと思います。

 

麻酔弾を撃ち込み一時的に眠らせて安全な場所に移す、など他にも対応策が考えられた以上、今回の射殺も、準備不足の感が否めません。

 

日本も災害の多い国で、また都心にも動物園がいくつかあります。

 

それほど遠くない将来に起ると予測されている震災などの場合、どのような対応策が用意されているのか、気になるところです。