体の不自由な動物のために補助器具を無償でつくり続ける男性の話

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トルコのマルディンという州で暮らすこの男性は、体の不自由な動物たちのための補助機器をつくり続け、今まで数多くの動物たちを助けてきました。

 

すでにトルコ国内では知られている人らしく、自分の持つ技術を使って数多くの動物たちに新たな生活を与えてきた功績が評価されています。

 

彼の作った補助器具を使って歩いている動物は数多く、1年間で200頭の動物のために補助器具を製作した実績があります。

 

「動物たちは人を傷つけたりしない、無垢な存在なのです」。

 

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この男性は、以前ケガをした猫が死んでしまったのを目撃してから、なんとかして自分も動物を助けることが出来ないかどうか、方法を探してきました。

 

最初の補助器具は、ゴミの中から使える部品を取り出してきて作り上げたそうです。

 

使わなくなった水管や洗濯機の部品を材料として、ケガをしたワシの足のために補助器具をつくったのが第一号でした。

 

その後も、体に不自由を負った動物たちのために補助器具づくりを続けてきました。

 

始めたころは自宅を作業場にしていました。そんな彼の活動を知ったあるショッピングセンターが、使われていない場所を無償提供してくれることになり、現在はそこで作業を続けています。

 

この活動を始めてすでに3年半になりました。今までこの作業のための専門的な教育は受けたことはなく、すべて自分で調べてここまでできるようになったそうです。

 

現在は、器具一台を作るのに45分から1時間かかり、一日に3~4台の補助器具をつくっています。

 

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補助器具の依頼は、彼が持っているインスタグラムのアカウントを通して連絡を受け、製作を請け負っています。

www.instagram.com

 

「最大の問題は財政面が難しいことです」と男性は語っています。

 

なんと彼は補助器具の製作を無償で行っているのです。

 

「なぜ無償で補助器製作をやっているのか、自分でもわかりません」と言いつつも「走り回れる幸せに取って代われるものはこの世にないと思うんです」と、その活動を継続する動機を語っています。

 

器具を取り付けたばかりの動物はいつもぎこちなく歩いてしまうものですが、数日ほどで慣れてくるようになり、ほどなく走り始めるようになります。

 

「動物たちは痛みを感じていても、それを伝えることが出来ません。しかし動物たちの目を見れば、それを分かってほしいと思っていることが感じられるでしょう」。

 

最近は補助器の製作に3Dプリンタを使い始めました。

 

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3Dプリンターは寄贈されたもので、おかげで製作の過程がより専門的になったと語っています。

 

この最新技術により、あらゆる動物に補助器具の提供ができるようになったそうです。

 

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最大の夢は、動物のみならず人の使う補助器具も作ることだと語っています。

 

 

 

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