フェイスブックで飼い主同士のネットワーク 愛犬の死を乗り越えた女性の話

 

 

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2015年の暮れ、ダックスフントの「マイロ」は悪性リンパ腫との診断を受けました。

 

検査をした獣医師の先生は、飼い主のローラ・ブライトさんに心の準備をするよう伝えなくてはいけませんでした。

 

マイロに残された余命は6週間。

 

当然のことながら、ローラさんはその現実を受け入れながらも落胆せざるを得ませんでした。

 

しかし同時に、マイロにとって最後の日々が最高の時間になるように自分に出来ることはすべてやろうと決心したのです。

 

そして化学療法の予約をすると同時に、愛犬が死ぬまでにやりたいことをリストアップするいわゆる「バケットリスト」をつくり始めました。

 

フェイスブックのグループからの協力】

ローラさんはフェイスブックダックスフントの飼い主たちのグループ「London Lowriders」を立ち上げ、運営していました。

 

そこにマイロの病状についてコメントすると、実に多くの反響があったのです。

 

このグループには1,000人を超える飼い主が参加しています。

 

そんな参加者たちがマイロの治療に援助の手を差し伸べてくれたのです。

 

グループの仲間たちがマイロの好きなおもちゃを動物病院に送っておいてくれたため、マイロは見慣れない病院内でも怖がらずに落ち着くことができました。

 

さらにローラさんが驚いたのは、マイロが治療室から出てくると、すでに治療費の支払いが終わっていたことです。

 

これもグループの仲間たちがあらかじめ病院に治療費を送っておいてくれたおかげでした。

 

治療代は時には1,000ポンド(約15万円)に及ぶこともあり、ローラさんには大きな助けとなりました。

 

また、マイロはローラさんと一緒にサーフィンをするのが大好きでした。

 

それを知ったグループのメンバーたちは、交代でマイロを海辺へのドライブに連れ出してくれました。

 

「彼らがあれほど親切にしてくれるなんて信じられません」。

 

グループメンバーたちの協力のおかげで、マイロのバケットリストはすべて実現することができたのです。

 

そして2016年6月18日、マイロは4歳半で息を引き取りました。

 

【今でも続くグループ活動】

マイロの死後もローラさんのフェイスブックグループは継続されています。

 

メンバーたちはマイロの想い出のために定期的に集まり、自分の飼っているダックスフントを連れてみんなでいっしょに散歩させるウォーキングを続けています。

 

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このグループは2013年に始まりました。

 

ローラさんがマイロの里親になった2年後のことです。

 

そのころローラさんはロンドンに住んでいました。

 

しかしロンドン近郊では他のダックスフントの飼い主に出会う機会がなかったのです。

 

彼女は自分から行動を起こし、フェイスブック上でこの「London Lowriders」というグループを立ち上げました。

 

ローラさんは、すでに他のグループで知り合いだった人たちに声をかけ、立ち上げから数週間後に彼らと一緒に最初の集まりを開きました。

 

その後グループは少しずつ大きくなってゆき、今は1,000人に及ぶメンバーを抱える大きなグループになりました。

 

 

マイロの死後、ローラさんは新しくナルーと名付けたダックスフントの里親となりました。

 

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(ローラさんとナルー)

 

そして今でもフェイスブックグループを主導して、年に3回行われるダックスフント散歩の会を続けています。

 

またこのグループがフィーチャーされた写真展も開催されるなど、活動は活発に行われています。

 

「グループメンバーたちがマイロのためにやってくれたことにとても感謝しています」

 

「いま私はその恩返しとして、病気で苦しむ犬の飼い主たちの手伝いができれば、と思っているのです」とローラさんは語っています。

 

 

 

metro.co.uk