犬肉販売は禁止のはずが・・・ 王林の「犬肉祭」今年も開催

1か月前にこのブログで、中国で犬肉の販売が禁止されたことで、開催が予定されていた王林の「犬肉祭」も今年は中止になるだろう、という内容の記事をアップしました。

 

しかしながら、王林での犬肉祭は開催されました。

 

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たとえ中止にならなくても、従来のような大々的なフェスティヴァルにはできないだろうといわれていましたが、今年も去年までと同じ規模で行われた可能性がある、ということです。

 

 

【経緯】

中国当局は中国の犬肉業者たちに対し、今後は犬肉の販売を行わないよう禁止令を出した、という情報が広く伝えられました。

「一時的な措置」であるとは言われていましたが、これが王林で犬肉祭が開催される直前であったため、大いに歓迎すべきニュースとして受け取られていました。

 

しかし、イギリスのBBCが取材で王林の犬肉業者たちに問い合わせたところ、当局からは何も言われていないと答え、また王林の当局も禁止はしていないと確認した、ということ情報も伝えられていました。

 

残念ながら、現在でも犬肉は販売し続けられています。

王林の市場では犬の丸焼きが店先に吊るされ、人々は自由に買い求めることができる状態です。

 

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【犬肉販売を警察が守る?】

今年の犬肉祭が今までと違うところは、会場のまわりで多くの警察官が警備にあたっている、という今までにはない光景が見られることです。

しかしこれは犬肉の販売を取り締まるのが目的ではないようです。

 

昨年、動物愛護団体がこの犬肉祭を訪れ、まだ殺害されていない犬を救助しようとしたことがありました。

その際、屋台の店主と愛護団体の人との間で小競り合いが起こったため、今年は動物愛護団体を犬肉祭の会場にできる限り入れないよう、警察官が派遣され警備を強めているようなのです。

 

 

【犬肉食に必ずしも否定的ではない中国】

中国では犬肉の販売者も消費者も、食べるために犬を殺すことは同じ目的でブタや牛、鶏を殺すことと変わらない、と主張しています。

中国や韓国などでは、犬の肉を食べることは食習慣の一部として昔から存在し、中国では犬の肉は暑い夏を乗り切るのに最適な食べ物、と信じられているそうです。

 

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そのため、犬肉食という自国の文化に対する批判が国外から強まっていることに、強い反発が起きてしまっています。

現在は犬の肉を頻繁に食べる人の数は少なくなっているそうですが、そういう人たちでも、犬肉食の文化に対しては肯定的であるといわれています。

 

しかし、最近は中国国内でも犬肉食に対する人々の考え方が変わってきたといわれています。

それは犬たちが小さいカゴに詰め込まれ、フェスティヴァルなどの屋台に運ばれてゆき、場合によってはお客さんの見ている前で殺害して「新鮮な肉」として販売されている、という事実が広く知れ渡ったからです。

またこれらの犬はもともと民家でペットとして飼われていたものが盗まれ、首輪をつけた状態で運ばれている場合も多い、ということも判明しています。

 

 

【お客さんの前では殺害できない】

王林の自治当局は、この「犬肉祭」は自治体が公式に主催しているフェスティヴァルではないので中止させることはできないし、そもそも中国では犬肉食は違法行為ではない、というコメントをくり返し発表し続けてきました。

 

しかし同時に、国内・国外を問わずメディアで取り上げられ批判が集中していることについて、王林当局はとても気にしていました。

 

この高まる批判に対して当局は、公衆の面前で犬を殺害することを禁止する命令を2016年に出しています。

 

その効果もあってか今年の犬肉祭では、お客さんの前で犬を殺害して袋詰めにして売るという行為は減ったと伝えられていますが、完全になくなったわけではないようです。

 

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【お詫び】

5月21日のブログ記事「中国で「犬肉」禁止の決定 王林の「犬肉祭」開催直前」については複数のソースをもとに内容を確認したつもりでしたが、残念ながら(私自身を含めた)動物愛護を目指す人たちの少々先走った情報が含まれていた可能性があります。

 

このブログを応援してくれる方々やSNSで記事を拡散してくれた方々には、結果として残念な思いをさせてしまい、大変申し訳なく思っております。

 

今後も犬肉の完全な禁止に向けた動きを注視し、できる限り正確な情報を発信してゆくつもりです。

 

 

 

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