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「世界で最も哀しいオランウータン」のニュースから見えてくる インドネシアのペット闇市と森林伐採

2014年、オランウータンの「ブージン」はインドネシアボルネオ島にある民家の軒先に鎖でつながれているところを発見されました。

 

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そのときの様子から「世界で最も哀しいオランウータン」として報道されました。

 

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ブージンのそんな状態を見かねた人から国際動物保護団体へ通報があり、救助されることになったのです。

 

救助されたとき、ブージンは栄養失調をわずらっており、毛が抜け、背中には切り傷を負っていたと言われています。

 

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(救出されるブージン)

 

 

【新しい生活を始めたブージン】

この国際動物保護団体「インターナショナル・アニマル・レスキュー」では、ボルネオ島にオランウータンが安全に暮らせる保護区を運営しています。

 

最近発表になった報道では、ブージンは現在ここで平和に暮らしているようです。

 

団体の担当者はこう語っています。

「ありがたいことに、ブージンは惨めで絶望的な生活から離れることができました。 いま彼は、オランウータンが本来送るべき生活をもう一度始めるチャンスを得たのです」

 

ブージンは現在9歳。

ほかのオランウータンに比べると体格が小柄です。

 

これは鎖でつながれたいたときの栄養失調が原因と見られています。

 

しかしこの動画では食欲旺盛で、また仲間といっしょに元気に遊んでいる様子を見ることができます。

 

 

 

【ペットの闇市以外にも問題あり】

まだ生まれて間もないブージンが森林に住んでいた頃、いっしょにいたお母さんは死んでしまいました。

 

独りで途方にくれていたブージンにペット業者が目をつけ捕獲。

市場で売り飛ばされたのです。

 

インドネシアではこのようにペットの闇市が横行しており、動物保護の観点から大きな問題になっています。

  

さらに購入する飼い主がオランウータンの飼育の仕方をほとんど知らない、という実情がブージンのような例を生んでしまうのです。 

 

その一方、オランウータンの生息地についての問題もあります。

 

現在インドネシアではオランウータンの生息地がどんどん減少しており、過去20年間で80%減少しているという報告も出されています。

 

   

【原生林伐採の犠牲になるオランウータン】

この主な原因として指摘されているのは、パームオイルの量産です。

 

東南アジアではパームオイルの原料となるアブラヤシの樹を植林し、大量産出しています。

 

この植林を行うために、業者たちはボルネオ島の原生林を広範囲にわたって伐採しているのです。

 

当然の結果として、この原生林を住処としていた動植物は次々と死滅していくことになります。

 

昨年ボルネオ島で発生した大規模森林火災も、もとは植林をもくろんだ業者が原生林を違法に焼き払おうとしたことが原因で発生したといわれています。

 

ブージンのお母さんが死んだ原因については定かではありませんが、これまでの森林伐採が原因で命を落としたオランウータンは5万頭を超えるというデータも出されているのです。 

 

 

indy100.independent.co.uk