離ればなれになった家族を待ち続けたイヌの話

誰でも身近な人たちから見放されることはつらいことです。

 

愛されていないのでないかなどと感じたり、自分は何か悪いことでもしたのだろうかと勘繰ってしまったりすることでしょう。

 

人だけではなく、イヌも同じように感じるに違いありません。

 

【河に落下したイヌ】

タイのバンコクにあるチャオプラヤ河。

 

飼い主家族と一緒に船で水上クルーズを楽しんでいたこのイヌは、河に落ちてしまったと見られています。

 

落ちた原因はよくわかっていません。

 

イヌはかろうじて近くの桟橋まで泳いでたどり着きました。

 

そしてその桟橋に座り、こうして海のほうを見つめ、別れてしまった家族をずっと待ち続けたのです。

 

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【1か月以上待ち続ける】

この状態を見かねた通行人がエサを与えたり、近所の人たちが雨宿りをさせてあげたりしました。

 

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おかげで、イヌは健康を損ねることなく過ごすことが出来ました。

 

こうしてまわりの人たちの優しさに生かされながらも、このイヌは自分の飼い主家族が迎えに来てくれることを信じて、毎日同じ桟橋の端に座り込み、海を見つめて待ち続けたのです。

 

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その状態はなんと1か月以上に及んだといいます。

 

この間、イヌの写真はいくつかのSNSでもシェアされました。

 

イヌの特徴も、待ちぼうけを食わされている場所もはっきりとネット上で確認することはできたのです。

 

しかし飼い主が連絡をしてくることはありませんでした。

 

 

【新しい里親と】

現在このイヌは新しい里親に迎えられ、幸せに暮らしています。

 

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名前は「桟橋」を意味するタイ語「Tha Ruea」に決まりました。

 

新しい飼い主の家は敷地内にプールまであるとても広いところです。

 

かつては河でひどい経験をしたにもかかわらず、水を嫌がることなくプールで楽しんで泳いでいるようです。

 

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元の飼い主については、やむを得ぬ理由があって助けに来ることが出来なかったのであって、決してこのイヌを捨てようとして故意に河に落としたわけではない、と考えたいと思います。

 

いずれにせよ、温かい心を持った新しい飼い主と巡り合えたことで、一安心です。