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ロサンゼルス 殺処分ゼロをめざし「ペット可」物件の増加へ動き出す

イヌ ネコ

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アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルス市では、市民にペットの里親になり、去勢手術をするよう積極的に呼びかけてきた結果、近年は動物保護施設に収容されてしまうペットの数を減らすことに成功してきました。

 

しかしそのうちの4分の1は、今でも殺処分されています。

 

そこでロサンゼルス市は、より多くの家主がペットを受け入れるよう働きかける活動を始めました。

 

ロサンゼルス市内では、今まで飼っていたペットを動物保護施設に連れ込んでくる場合の理由として、「住んでいる場所の条件がペットの飼育に合わなくなった」というのがしばしばあげられています。

 

2011~2015年までのデータでは、動物保護施設に収容されたイヌのうち23%、ネコの19%が、飼い主の住む場所の変更が理由で収容されているのです。

 

 

【家主たちへの働きかけ】

ロサンゼルス市議会では1月の終わり、家主たちにもっと「ペット可」になってもらうよう推進する議案が承認されました。

 

ロサンゼルスなど住民の半数以上が賃貸住宅に住んでいる地域の場合、自分の持ち物ではない物件に住みながらもペットを飼いたいと望む人の数は今後も増えると予想されます。

 

殺処分の数をより減らすためには、賃貸物件に住んでいる人たちにも動物保護施設に収容されている動物たちをペットとして受け入れてもらうことが必要であり、そのためには家主の理解と協力が不可欠と考えたのです。

 

すでにロサンゼルス市内の一部では、お年寄りや体の不自由な人たち、またはHIV感染者たちであれば、たとえペット不可物件であっても、ペットと一緒に住むことが許可される場所もあるのです。

 

またコロラド州にあるデンバーでは、集合住宅の98%でネコを、93%で小型犬を受け入れているという実績もあり、ロサンゼルス市はこういった実例から学ぶべきだという意見も出されています。

 

ロサンゼルス市でこの活動を推進しているある議員は、 「殺処分ゼロにたどり着くことができるかを、私たちはしっかりと見届けてゆきたいのです」と語っています。

 

 

【家主たちの言い分】

ロサンゼルスのアパート経営者組合の担当者は、今回の働きかけに協力してゆく準備はあるとしながらも、ペットを容認するかどうかは最終的には各家主さんたちの判断である、とも述べています。

 

「ペットが害を及ぼすことは事実です。木製の床に引っ掻き傷を付けたり、カーペットを排泄物で汚したりしてしまうからです」

 

またペットを容認すると、同じ建物に住むほかの住人や利用者たちの迷惑になり、生活の邪魔をしてしまう可能性も懸念事項としてあげています。

  

「建物の外で餌付けをする人たちもいて、そのせいでほかの野生動物や害虫などをおびき寄せてしまうこともあります。また屋内で飼育しているペットが、ほかの部屋に住む人に咬みついたりする例も報告されているのです」

 

 

【住民たちにとってもペット可賃貸は便利】

最近行われた調査では、300の家主のうち42%が「ペット不可」で賃貸経営をしていると答えています。

 

その一方、半数以上の家主が、少なくともペットを1匹までは許可しています。

 

殺処分ゼロを進める市議会議員は、「ペット可」の家主たちには、ペットごとに敷金を上乗せしてでも2匹以上飼育することを許可してほしい、と望んでいます。

 

また、住民たちにとってもペット可の物件が多いほうがよいのも事実です。

 

たとえば子供が産まれるなど生活に大きな変化があった場合、やむを得ずもっと広い別の場所へ転居することになりますが、その場合も引き続きペットを飼い続けることができれば、動物保護施設に運ばれてしまうペットの数も減るのです。

 

ロサンゼルス市については、すでに「ペット可」物件に特化した不動産検索エンジンなどが普及し始めているということです。

 

'No kill' advocates urge more landlords to accept pets in their units