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インドネシアの森林火災で苦しむオランウータンたち 救助され安全な場所へ輸送

2015年、インドネシアで発生した大規模森林火災は、約2万平方kmを焼き尽くしたといわれています。

 

もともとこの森林に生息していたオランウータンたちは、その住処を無残にも奪われ、中にはひどいやけどを負ったり命を落としたりしたものもいました。

 

しかしこの悪夢のような状態にも徐々に希望が見えてきました。

 

保護されたオランウータンを、火事から遠く離れ、より広々とした場所に輸送するプロジェクトが開始されたのです。

 

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【救助プロジェクト】

この救助プロジェクトは「ボルネオ・オランウータン・サバイバル基金」という団体のメンバーによって運営されています。

 

オランウータンを輸送する際は、ライフルで麻酔薬を撃ちこみます。

 

麻酔薬を撃ちこまれると、木の上にいたオランウータンも気を失いながらだんだん滑り降りてきます。

 

ここで救助チームによって体温測定や歯のチェック、おおよその年齢の特定、血液サンプルの採取、マイクロチップの埋め込みなど、各種の必要な手続きを済ませてしまいます。

 

そして約80キロ離れた新しい場所へ輸送するのです。

 

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【20年に一度の大火災】

森林火災は無許可で焼き畑農業を行おうとした人が放った火が原因で起こると考えられており、1990年代中盤からずっと問題となっています。

 

2015年のインドネシアの森林火災では21人が死亡するとともに、農作物に甚大な被害をもたらし、その煙のせいで50万人以上の人たちが呼吸器系の疾患に悩まされてきました。

 

同時に、昔からこの森林に住み続けてきたオランウータンの生息地をも焼き払ってしまいました。

 

住処を奪われ、焼け野原の中でエサを見つけることができないオランウータンたちは、人里近いところにまで出てきてしまうのです。

 

食べ物を奪おうとして民家に入り込むオランウータンたちは、現地の貧しい人たちにとっては「害獣」であるとみなされ、追い払うためにライフルで撃たれてしまう場合もあるということです。

 

救護されたオランウータンたちの多くは、飢えに苦しんだひどい状態で発見されています。

 

頭部と脚にライフルの銃弾がのめり込んだ状態で発見されたオランウータンもいました。

 

 

【「ジトー」は着実に回復】

以前紹介した赤ちゃんオランウータンの「ジトー」の直近の様子も動画で見ることが出来ました。

 

段ボール箱に入れて捨てられ、ミイラのようになってしまったところを発見されたこの赤ちゃんも、素晴らしい回復力を見せ、着実に元気になっているようで、喜ばしい限りです。

 

 

 

animallover.hatenablog.com

 

 

【続く救助活動】

現在地球上では、オランウータンが生息できる場所はスマトラ島ボルネオ島だけであるといわれています。

 

さらに今回の森林火災に加えて、密猟や無許可で行われる森林伐採などが絶えないため、彼らはつねに危険にさらされているのです。

 

2015年11月に行われた第1回の救出プロジェクトでは、39頭のオランウータンを安全な場所に輸送することができました。

 

現在行われている第2回目の救出プロジェクトでも多くのオランウータンが発見されており、ひどい場所では10分間歩くごとに1頭の割合で救助の必要なオランウータンに出くわすこともあったようです。

 

今後も1日に少なくとも2~3頭の割合で救助を続けていきたい、と団体は望んでいます。

 

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Orangutans given new life after forest fires in Indonesia with rescue and release mission | Nature | News | Daily Express