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ペットが感じる「痛み」のために 飼い主として気をつけたいこと

 

「痛みを感じる」というのは、生きるものにとって最も不愉快な経験です。

 

人は痛みを感じているとき、それをほかの人に伝えることができます。

 

しかし、ペットの場合はそう簡単なものではありません。

 

ペットは自分の感じている痛みを飼い主に直接伝えることができません。

 

また、人がペットの感じている痛みを発見するというのはとても難しいことです。

 

飼い主は自分のペットが痛みのせいで不必要に苦しむことのないよう、最大の注意を払ってあげる必要があります。

 

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【そもそも動物は痛みを感じるのか?】

かつて、人はこの問題について自己中心的に考えていました。

 

中世の頃は、動物は痛みを感じないというのが、人の共通認識となっていました。

 

動物には意識というものがなく単に体が自動的に反応するだけの生き物である、と思われていたのです。

 

17世紀には、フランスの哲学者ルネ・デカルトとその学派の哲学者たちは、動物には感情がないということを証明するため、あえて動物を叩き殺した、などという逸話も残っています。

 

このように、動物は「自動装置」と変わらないという考え方が、長い間信じられてきたのです。

 

そしてこの現在でも、動物に感情があるという考え方を受け入れられない人たちが存在します。

 

動物が自分の考え・感覚・感情を私たちに伝えたり、私たちが自分たちの眼でそれらを確かめたりすることはできません。

 

そのため、動物にとってはそういった感覚など存在しないのだ、と主張する人がい続けるのです。

 

【動物が痛みを感じることを想定できる理由】

しかしながら、「動物が悲しそうに見えるときには、その動物はきっと悲しんでいるに違いない」と心ある人はいうでしょう。

 

もし私たちの目に、動物が痛みを感じているように見るなら、ほぼ間違いなく痛がっているのです。

 

動物の体には、人と同じ神経系があります。

 

動物の皮膚には、人と同じく痛みを感じとるための小さな受容体があり、また動物の頭脳には、やはり人と同じく痛みの感覚と連動している部分があるのです。

 

人ならば痛みを感じるような種類の治療を受けているときの動物は、やはり人が痛がるときと同じ種類の反応を示します。

 

つまり、動物も当然のことながら、私たちと同様に痛みを感じるのです。

 

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【動物は痛みを訴える?】

痛みを感じている動物は声を上げる、という思い込みも広まっています。

 

しかし動物は痛みを感じると、静かになり、体を丸め、縮こまってしまう、という反応を示すのがふつうです。

 

動物の感じている痛みを発見するには、自分が同じような状況にいたらどのように感じるか、という想像力を働かせるしかありません。

 

【飼い主として注意したいこと】

ペットが感じる痛みには、2種類あります。

 

まず、関節炎や歯の病気、長く続く耳の病気など、慢性的な痛みというものがあります。

 

これらは日常生活で経験する種類の痛みですので、飼い主が十分注意する必要があります。

 

毎日シンプルな手当てをしてあげることで、痛みを和らげてあげましょう。

 

そうしないと、ペットはただ「黙って」その痛みに耐えなければいけないのです。

 

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【治療現場での鎮痛剤の使用】

一方、外科手術の後に感じる鋭い痛みは、最小限に抑えてあげる必要があります。

 

これは担当した獣医が責任を持って対応するべきことです。

 

かつて、動物病院は必ずしも適切な鎮痛処置をしていませんでした。

 

35年間に行われた調査では、動物病院に入院している犬の70%、猫の98%は、大きな手術の後でも鎮痛剤を投与されていなかったことが分かりました。

 

しかしここ10年ほどの間に、状況は大きく変わっています。

 

もし現在同じ調査を行ったら、ほぼ100%のペットが鎮痛剤を投与されている、という結果が見られるはずです。

 

現在では多くの種類の鎮痛剤が入手可能になっており、また手術の種類によってどれほどの痛みが想定されるかを調べるデータもそろっています。

 

現在では、たとえ小さな腫瘍摘出の場合であっても、手術後のペットへの鎮痛剤投与というのは通常の手続きとして行われるべきだ、と考えられています。

 

【病院まかせにしないこと】

しかしながら、実際には、その実態は様々なようです。

 

鎮痛剤はとても値段が高く、ペットは飼い主には何もいうことが出来ないため、「手抜き」をしやすい部分でもあります。

 

もしあなたが近所で最も手ごろな治療費の動物病院を選んでいるのならば、あなたがお金を節約できた代わりに、あなたのペットが痛みに堪えなければならない、などということがないように注意しましょう。

 

獣医師の先生にどのような鎮痛剤を使うつもりなのか、説明してもらうのもよいでしょう。

 

Are your pets in pain? Learn the warning signs(The Daily Telegraph))