穴に落ちて出られなくなった仲間を1週間見守り続けた犬の話
1匹の犬が深い穴の底に入り込んで出れなくなったにもかかわらず、仲間の献身的な友情のおかげで無事救助された、というニュースが報じられました。
ゴールデンレトリバーのティリーとバセットハウンドのフィービーは、1週間前から家に戻らず行方不明になっていました。
飼い主は捜索を開始し、地元ワシントンの動物愛護団体にも助けを求めていました。
その頃、心配する飼い主の知らぬところで、フィービーは深い貯水場跡の穴に落ちてしまい、そこから出られなくなっていたのです。
「農家のおじさんが、自分の敷地内に赤っぽい毛の犬がいる、という連絡をくれたときは2匹の行方が分からなくなってから1週間ほどたっていました」と愛護団体のボランティアであるキャリーさんは語ります。
農家のおじさんによると、ティリーはおじさんに駆け寄ってきて、いったん彼の注意を引いてからまた谷間のほうに向かって戻っていった、とのことでした。
「谷間のほう」とは、フィービーが出られなくなっている貯水場跡のある場所でした。
しかしこのときは、農家のおじさんはフィービーには気づかなかったのです。
この情報を聞いたキャリーさんはその現場を実際に訪れました。
その結果、犬の忠誠心を象徴する感動的な場面に出くわすことになったのです。
「現場にたどり着くと、ティリーがこちらを見ていました。でも私たちのほうに走りよってこなかったのです」とキャリーさんは語っています。
「ティリーは貯水場跡の端にじっと座って、頭を出来る限りフィービーに近づけていました。もしティリーがこちらに向かって駆け寄ってきていたら、フィービーがいることに気づかないままだったでしょう。ティリーはそこでじっとしていました。そのおかげで私のほうからその場所に行き、フィービーを発見することになったのです」
キャリーさんがフィービーを発見した瞬間とても感動し、泣き崩れたといいます。
「その様子を見たとき、涙があふれてきました。とても感動的なことです」と彼女は語っています。
どちらの犬も健康状態に問題ないとのことです。