亡くなった飼い主から新しい里親へ 猫の今後を託した手紙
ある飼い猫が、アメリカの動物シェルターに預けられました。
そしてこの猫といっしょに、元の飼い主からの心温まる手紙がゆだねられていました。
猫の名前は「スージー」、年齢は4歳半。
元の飼い主は、スージーとの楽しかった時間をその手紙に詳しくつづっています。
その手紙によると、スージーはとても怖がりのため、家から一歩も外に出ようとしない猫でした。
飼い主が一緒にいれば外を歩くように思われましたが、飼い主はそれが出来ませんでした。
外出できなかったのは、飼い主の健康上の理由でした。
この飼い主さんはすでに亡くなっています。
スージーはこの飼い主の息子によって、動物里親センターに預けられました。
以下、亡くなった飼い主が新しい里親に託した手紙です。
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私の友達スージーの里親になってくれてありがとうございます。
スージーはごみ箱に捨てられていた3匹の猫のうちの1匹でした。
この猫は、2010年11月15日ごろに生まれたはずです。
2010年12月1日、スージーは私の家に住むことになりました。
スージーの家がここであることを分かってくれるまで、私はスージーを室内で飼っていました。
その後、屋外に出してあげたのですが、4日間いなくなってしまったのです。
もうスージーに会えないだろうと思いました。
4日目の夜、とても大きい雷がありました。雨は降りませんでしたが、大きな音でした。
次の朝、私はまたスージーを呼びに外に出ましたが、スージーに会えるとは思っていませんでした。
しかしスージーは走って帰ってきたのです。
私たちは一緒に家の中に入り、それ以来、私が連れ出さない限り二度と外出をしません。
こうしてスージーは家猫になったのです。
スージーは人でも物でも、なんでも怖がってしまう猫です。
私が友達であることを分かってもらうのに6~8か月もかかりました。
私はスージーを外に出してみようとずっと試みてきましたが、私が一緒にいないと外に出ません。
私が一緒に散歩に行くことが出来れば、スージーも外出するようになったかもしれません。
しかし私の健康状態が不安定だったため、外出できなかったのです。
スージーは玄関までは私と一緒に出てくれました。
でも玄関の隣にある庭に沿って歩くのが、スージーが一人でできる外出の限界でした。
もし私が散歩に行ければ、スージーもきっと一緒についてきてくれたと思います。
スージーがうちの犬と仲良くなれたらよかったのに、と思います。
ケンカはしませんでしたが、スージーはいつも犬とは距離を置いていました。
2匹が一緒にいても、私は心配することはありませんでした。
スージーは普通の猫ではありませんが、私は一緒にいてとても楽しかったです。
私にすり寄るのが大好きでしたが、好き嫌いもはっきりしていました。
かわいがられるのが大好きな猫でした。
私のベッドの上で過ごすのが大好きでしたが、それでも私がどこにいるかわかっていたようでした。
私がスージーと楽しく過ごしたように、あなたもスージーと楽しんでくれることを望んでいます。