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チンパンジーには“人権”は認められない、という二つの判決

チンパンジー

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http://www.bbc.com/news/world-32854504

 

2014年12月、ニューヨーク州で「チンパンジーには人と同じ権利は認められない」という判決が下されました。

 

判決は「チンパンジーは社会的責任や説明責任など、法律上の義務を負うことが出来ない」ため、法律で保証される権利をチンパンジーに適用することは出来ない、と言うものでした。

 

法律では、権利を認められるためには同時に義務を負わなければならない、と言う原則があるからです。

 

さらに2015年5月、同じくニューヨークで行われた別の裁判で、人体の動きを調査するために大学の研究室に飼育されている2匹のチンパンジーに“人権”が認められるか、争われました。

 

判決は、はやり動物は法律上の個人としては扱われない、というものでした。

 

しかし同時に判決は、なぜチンパンジーが研究室に閉じ込められなければいけないのか、説明するよう大学側に命じました。

 

 

動物の権利

 

チンパンジーをはじめとする動物たちに、いわゆる「権利」というものを認めるか、認めるとしたらどこまで認めるのか、という議論は長い間行われてきました。

 

動物には権利は認められないと主張する人たちは、「道徳観念もなく、他者に対する義務を理解する能力もない動物には、当然権利など認められない」という意見を繰り返してきています。

 

一方、このような考え方は「生物種に対する偏見・差別」である、という強い反対意見もありました。

 

以前に比べると、現在は動物愛護の精神が世界で少しずつ育まれてきてはいます。

 

しかし動物の権利については、このような意見の対立が続いており、少なくとも裁判で認められるところまでは至っていないのが事実です。

 

ドイツの犬はなぜ幸せか―犬の権利、人の義務 (中公文庫)