アフリカ南部の国ボツワナが「生息数の増加」を理由にゾウの狩猟を許可 その本当の理由は権力闘争か?

アフリカ南部の国ボツワナが、ゾウの狩猟を許可する決定を出しました。 ボツワナ政府の今回の決定は、「ゾウの生息数が増加し、ゾウたちの引き起こす周辺の農家への影響が甚大なものである」というのがその理由とされています。 ボツワナの前の大統領は自然…

「道端で野鳥のヒナを見つけても拾ってはいけない」という呼びかけを広めよう

ネットでこの呼びかけが少しずつ広まっているようですが、必ずしも十分に浸透しているわけではないのでこのブログでも取り上げたいと思います。 動画で分かりやすくまとまっていますので、一度ご覧ください。 この時期、「野鳥のヒナは拾わないでください」…

タイの動物園でサーカスのような曲芸をやらされていた子供ゾウ「ダンボ」の話

タイのプーケット動物園には、ゾウの子供「ダンボ」(2歳)が暮らしていました。 ダンボは単に動物園で暮らしているだけではありません。 音楽に合わせて踊らされ、来園者たちと写真撮影をさせられ、さらにはフラフープを使った曲芸までさせられていました。…

"ロシアのスパイ" として注目のベルーガ(シロイルカ) 野生では暮らせない可能性があり救出プランも検討中

2019年4月、装着帯をつけられたシロイルカ(ベルーガ)がノルウェー北部の海に現れたことが話題になりました。 A beluga whale believed by marine experts to have been trained by the Russian military is enjoying its stay in Norway -- and the locals…

英スコットランドでビーバーが保護対象に指定される 農家との折衷案に期待

イギリスのスコットランドではビーバーが保護対象に指定されました。今後はビーバーを殺害することだけでなく、ビーバーの作ったダムを壊したりすることも違法行為になります。 今回の法規制により、ビーバーがこれまで以上に繁殖するものと期待されています…

警察犬への攻撃が犯罪として罰せられる「フィンズ・ロー」の話

2016年10月、イギリスでタクシー強盗が発生しました。犯人は運転手に拳銃を突きつけ強盗をはたらいたということです。 現場に駆けつけた警察官のウォーデルさんと警察犬のフィンはこの犯人を捕らえようとしました。 しかし犯人は持っていた凶器でウォーデル…

豚コレラによる殺処分の減少に役立つか?ウィルス感染した家畜を早期発見する最新技術

2019年2月に愛知県で豚コレラが発見され、その後も複数の養豚場で発見が相次いできました。4月21日には8例目の発見が報じられています。 報道によると、新たに発見された養豚場では1,800頭から2,000頭(報道によって異なる)のブタが殺処分されるということ…

またしてもセンザンコウのウロコ大量摘発 28トン超(3万8千頭相当)が密輸される

こちらの写真は、大量に収穫された農作物を写したもののように見えます。 (Scales from 38,000 endangered pangolins found in Singapore - The Washington Post) しかしこれはすべて密輸されたセンザンコウのウロコです。 (Scales from 38,000 endangere…

体の不自由な動物のために補助器具を無償でつくり続ける男性の話

// トルコのマルディンという州で暮らすこの男性は、体の不自由な動物たちのための補助機器をつくり続け、今まで数多くの動物たちを助けてきました。 すでにトルコ国内では知られている人らしく、自分の持つ技術を使って数多くの動物たちに新たな生活を与え…

ジュゴンという海洋動物についてあらためて学習しよう

最近、ジュゴンについての悲しいニュースがありました。 www3.nhk.or.jp 広く報道されましたのでご存知の方も多いと思いますが、この「ジュゴン」(英:Dugong)という動物のことをよく知らない人もやはり多いと思います。 私自身もジュゴンについてはほとん…

オオカミ 絶滅危惧種指定の解除へ向けて動き始めるアメリカ その動きに強い反対の声も

オオカミは現在、アメリカ合衆国で絶滅危惧種の指定を受け、保護対象になっています。 しかし2019年3月の始め、ハワイとアラスカをのぞく全米48州で、この絶滅危惧種の指定を解除する方向で動き始めました。 合衆国本土でオオカミたちの生息数が増加したこと…

「アヒルにはパンを与えてはいけない」のはなぜ?

川や公園の池を泳いでいるアヒルにエサをあげるのは、何も害のないことのように思えます。アヒルたちも勢いよく食べてくれるので、エサを与えるのが楽しく感じるものです。 かつてはサンドイッチをつくった後に残る食パンの耳をエサとしてアヒルに与えること…

ケガをした子犬の救助をとらえた動画が1ヵ月で2,400万再生 子犬の回復力と救助の努力に感動と敬意

ここではインドの動物愛護団体「Animal Aid Unlimited」が撮影した動画をご紹介します。2019年2月12日にYouTubeに投稿されてから、1か月足らずで2,400万回以上再生されている動画です。 // 路上で暮らす犬の母子ですが、子犬が倒れて動かなくなっている横で…

「ロードサイド・ズー」って何? 鎖につながれた赤ちゃんトラの保護と悪質な取引の横行

このシベリアトラは、メキシコシティのあるレストランの駐車場に鎖でつながれていました。 地べたに寝そべる以外何もやることがなく、ただ日の過ぎていくのを待つだけの毎日を送っている、まだ生まれて間もない小さなトラです。 // レストランを訪れたお客さ…

交通事故で犠牲になった猫たちの身元確認のため法改正を訴え続けるイギリスのグループ

スヤスヤと眠っているこの猫は「トフィー」と名付けられ、イギリスのある地方で飼い主家族の一員として暮らしていました。 // しかし2018年1月31日の夜から行方が分からなくなりました。そのまま行方不明の状態が続いたため、飼い主家族は迷い猫の目撃情報を…

ウミガメの保護活動をトルコの海岸で30年以上続けている96歳の女性

イギリス人のジューン・ハイモフさんがトルコの南海岸で初めてアカウミガメと出会ったのは、すでに30年以上も前のことです。 海岸沿いを歩いていたジューンさんは、ウミガメの産卵の場面に出くわしました。 このアカウミガメとの偶然の出会いが、その後のジ…

クマに「助けられた」3歳の男の子の話 果たしてクマは人を守ろうとするのか?

// 日本でも一部メディアで報道されましたが、米ノースカロライナ州で行方不明になっていた3歳の男の子が2日後に無事発見されたというニュースがありました。 この男の子が救助された後、「森の中で救助を待っているあいだクマが一緒にいてくれた」と証言し…

シリア難民が母国に残してきたペットと再会できるよう保護活動を続ける女性の話

この女性は、シリア難民がやむを得ず自国に残してきたペットたちと再会できるよう、「Animals Syria」という動物保護団体を立ち上げて保護・移送活動を行っている人です。 // 彼女がどのような経緯でシリアに暮らしていたのかなどは語られていませんが、かつ…

ゾウ専用の病院がインドで開院 治療のみならずアジアゾウの研究にも貢献へ

2018年11月、インド北部のマトゥラーという場所に、ゾウ専用の病院が開院しました。 野生動物保護団体「Wildlife SOS」とインド北部の州ウッタル・プラデーシュの森林保護庁が共同で運営するもので、すでに20頭を超すゾウのケガや病気などの治療を行っていま…

「クジラを守る国」カナダの保護政策により2018年には事故死なし 世界に411頭の絶滅危惧種

タイセイヨウセミクジラは、その名前の通り大西洋、とくに北大西洋に暮らすクジラの一種です。 このクジラは2018年のあいだ、1頭も事故死することがありませんでした。 これはカナダ政府による徹底的な保護策が功を奏した結果だったのです。 // 【世界でわず…

2019年より米カリフォルニア州でブリーダーの育てた子犬・子猫の販売が禁止に 英イングランドに続く

以前、イギリスのイングランドでペットショップが子犬・子猫を販売することが禁じられるという記事を紹介しました。 animallover.hatenablog.com このたび同様の動きがアメリカのカリフォルニア州でも始まりました。 // 2019年1月1日よりカリフォルニア州で…

世界に67頭しかいないジャワサイ インドネシアを襲う津波から守り抜くための努力

サイという動物は5種類に分類されていますが、その一つである「ジャワサイ」はウジュン・クロン国立公園内に暮らす67頭のみの生息が確認されているだけです。 この国立公園は、12月22日にインドネシアを襲った津波によって甚大な被害を被った場所のひとつで…

”捕鯨の国” として知られる日本 まずはクジラという動物についての知識を深めていこう

日本が国際捕鯨委員会(IWC)から脱退し商業捕鯨を始める、という報道がありました。まだ政府の正式な発表はないようですが、日本国内のみならず海外でも同じことが報道されています。 この話題については、までの経緯を詳しく説明している記事がたくさんあ…

犬は人と暮らす動物 食肉業者から救助された1頭と里親の見つからない2頭の話

// マルチーズ犬の「カモー」はもともと家庭で人といっしょに暮らしていたペットでした。 しかし、飼い主がカモーを韓国ソウルにある犬肉業者に引き渡してしまったのです。 もちろん食肉目的で殺されてしまうことが分かったうえで行われたことでした。 それ…

クジラの体内から大量のプラスチック片が発見される 動物だけでなく人間にも迫る汚染の危機

2018年11月中旬、インドネシアの東海岸にクジラの死体が打ち上げられました。 クジラの死体が打ち上げられるのはとくに珍しいことではありませんが、この死体を解剖したところ、きわめてショッキングな事実が判明しました。 このクジラの胃の中からビーチサ…

ウーパールーパーを絶滅の危機に追い込む二つの原因とは?

ウーパールーパー(アホーロートル(axolotl))はそのピンク色の身体とほほ笑んでいるような可愛らしい顔つきから、一時期はペットとして日本でも人気を博しました。 (https://daily.jstor.org/the-race-to-save-the-axolotl/) // メキシコでは国民的なシ…

クリスマスイベントで活躍するトナカイ その飼育状況をとらえた動画によりイベントが中止へ

// ヨーロッパではクリスマスシーズンになると、この季節を象徴するトナカイがあちらこちらに登場するようになります。 ショッピングセンターでの催し物、サンタクロースが登場するパレード、クリスマスツリーのライトアップなどといった年に一度のイベント…

やはりドローンによる野生動物撮影は悪影響あり 子グマが崖を滑り落ちてしまう動画が話題に

// 2018年11月初め、クマの親子が雪に覆われた崖をよじ登る様子をとらえた動画がネットで話題になりました。 しかしその直後、実はこの動画を撮影したドローンが親子を威嚇してしまった可能性がある、という指摘がありました。 近づいてきたドローンを警戒し…

カリフォルニアを襲った大規模な山火事で苦しむ動物たち

// ペットであれ家畜であれ、動物を飼育している人たちは緊急時の避難方法を常に確認していることが求められますが、避難の必要があまりにも急に襲ってきた場合は、どうしても人命優先にならざるを得ません。 現在も被害の続いている米国カリフォルニア州の…

最近ヨーロッパでライオンの赤ちゃんが発見されているのはなぜ?

// 先日、フランス・パリ郊外のアパートでライオンの赤ちゃんが見つかり、所有者の男が捕されるというニュースがありました。ライオンは野生生物保護当局に引き渡されたそうです。 www.bbc.com このBBC日本語版の記事には、ほかの似たような事件が紹介されて…