ゾウ

スリランカ ゾウの死亡件数の8割が人による殺害 観光目的の虐待も続く

スリランカでは2019年の一年間で361頭のゾウが死亡しました。 その死因を調べてみると、ほとんどが人によって殺害されていたことが判明しています。 このゾウの死亡頭数は、1948年にスリランカが独立して以来もっとも多い頭数であるということです。 // かつ…

ゾウは「過去の経験を記憶して、そこから将来の危険を察知する」ことができる動物

このゾウは2006年、まだ生後5か月のとき、ケニヤのシェルドリック野生動物基金という団体に保護され、野生に帰ることが出来るようになるまで施設の中で人の手によって育てられてました。 // 数年が過ぎ、野生に戻るころになると、ゾウは自分を育ててくれた人…

スリランカのお祭りに駆り出された70歳のやせ細ったゾウ アジア諸国で今でも続く虐待行為

「エサラ・ペラヘラ祭」はスリランカで毎年7月に行われるお祭りです。今年は7月7日から17日にわたって開催されました。 一説によるとその起源は紀元前3世紀にまでさかのぼると言われており、スリランカの人々にとってはとても重要な祭典のようです。 このお…

アフリカ南部の国ボツワナが「生息数の増加」を理由にゾウの狩猟を許可 その本当の理由は権力闘争か?

アフリカ南部の国ボツワナが、ゾウの狩猟を許可する決定を出しました。 ボツワナ政府の今回の決定は、「ゾウの生息数が増加し、ゾウたちの引き起こす周辺の農家への影響が甚大なものである」というのがその理由とされています。 ボツワナの前の大統領は自然…

タイの動物園でサーカスのような曲芸をやらされていた子供ゾウ「ダンボ」の話

タイのプーケット動物園には、ゾウの子供「ダンボ」(2歳)が暮らしていました。 ダンボは単に動物園で暮らしているだけではありません。 音楽に合わせて踊らされ、来園者たちと写真撮影をさせられ、さらにはフラフープを使った曲芸までさせられていました。…

ゾウ専用の病院がインドで開院 治療のみならずアジアゾウの研究にも貢献へ

2018年11月、インド北部のマトゥラーという場所に、ゾウ専用の病院が開院しました。 野生動物保護団体「Wildlife SOS」とインド北部の州ウッタル・プラデーシュの森林保護庁が共同で運営するもので、すでに20頭を超すゾウのケガや病気などの治療を行っていま…

イギリスでもサーカスでの動物利用を禁止へ すでに40か国以上で実現

// イギリス政府は2020年1月までにサーカスでの動物の利用を禁止するという意向を明らかにしました。 イギリスにはご存知の通りイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4つの地域(国)が存在します。 このうちスコットランドはすでに20…

"地獄はここに" インドで続く「ゾウ vs. 人」の惨たらしさを象徴する一枚の写真

// インドの西ベンガル州。 ある日、3頭のゾウが人の生活している村の中に入り込んできました。 2頭の大人のゾウと、1頭の子供ゾウです。 村に入ると子供ゾウは大人のゾウたちに追いついていくことができず、その距離はどんどんと伸びていきました。 すると…

象牙取引の全面禁止へ前進するイギリス EU離脱にともなう懸念も

// イギリス政府は、象牙製品の販売や輸出の全面禁止に向けて動き出すことを決定した、と発表しました。 今までもイギリスでは象牙製品の取引は禁止されいました。 しかし1947年以前に製造された象牙製品はその対象外となっており、アンティーク市場の活発な…

象牙だけではない 毛皮目的でもゾウの密猟が横行

// ゾウたちが象牙目的で密猟の対象になっているということは長らく指摘されており、密輸する人たちを含めた国際問題にもなっています。 これは主にアフリカ各国で起きていることとして、メディアでも熱心な追及が続けられているところです。 【メスや子供た…

イギリス総選挙の結果がもたらすもう一つの懸念 象牙取引の禁止を訴える王子と継続を目指す保守党

先日このブログで、イギリスのキツネ狩り復活の恐れについてふれました。 animallover.hatenablog.com 総選挙の結果は、キツネ狩り復活を支持する保守党が(議席は減らしたものの)政権の座にとどまる結果となりました。 実は保守党の政策で気になるのは、キ…

中国の象牙取引禁止 日本も原因だった「ゾウ絶滅の危機」をめぐる歴史をもう一度学ぶ

中国が2017年の象牙取引の全面禁止を決定し、その確実な実行が期待されていますが、これは私たち日本人にとっても決して他人事ではありません。 バブル経済に向けて調子に乗っていた日本人が大量の象牙を購入したことで、ゾウの生息数を激減させてしまったこ…

アメリカ最大のサーカスが営業を終了 果たしてこれは動物愛護が定着した結果なのか?

「リングリング・サーカス」は146年の歴史を誇る世界でも最も有名なサーカス団のひとつでした。 このサーカスが2017年5月をもって終了することが、このたび発表され話題になっています。 【ゾウたちの引退により収益が減少】 かつてはサーカスの代名詞とまで…

中国が動き始めている「象牙取引の全面禁止」 ほかの国にもある問題とは?

今日も15分ごとに1頭のゾウが殺害されています。 象牙目的のために行われている殺害ばかりです。 この象牙は主に中国へ輸出されます。 中国は合法・非合法含め、世界最大の象牙市場です。 この中国は昨年(2015年5月)、今後国内の象牙売買の完全閉鎖に向け…

ゾウ、サイ、ライオン・・・ 2016年「ワシントン条約締約国会議」で議論された絶滅危惧種たち

9月24日から10月5日まで、南アフリカのヨハネスブルクで「ワシントン条約締約国会議」が開催され、絶滅の危機に瀕している動物たちについて新たな対策が採択されました。 議論された動物の一つは前回このブログでもご紹介した「センザンコウ」で、今回の会議…

生息数が減り続けるゾウ 相変わらずひどい密猟の実態と「パークレンジャー」たちの活躍

2015年の1年間で、約20,000頭のゾウが象牙目的で殺害されたといわれています(一部では約24,000頭という報告もあり)。 その一方、同じ1年間で生まれたゾウの頭数は20,000頭よりはるかに少ないという調査結果も出ています。 この計算では、当然の結果として…

泥沼にはまり動けなくなったゾウ 懸命の救助で一命を取りとめる

ケニア北部に位置する「レワ野生動物保護区」は250平方キロメートルにわたる広さをほこり、多くの野生動物の生息場所として知られています。 ここで暮らしている一頭のゾウが、保護区内にある泥沼にはまりこみ動けなくなってしまいました。 この泥沼はわき水…

2016年の年明けから1時間に1頭のスピードで続けられているゾウの殺害

毎年3月3日は「世界野生動物の日」に指定されています。 絶滅の危機に瀕する野生動物の国際取引について定めた「ワシントン条約」が採択されたのが1973年3月3日であったことにちなんで決められたものです。 今年の世界野生動物の日は「The future of elephan…

ゾウの密猟は遠いアフリカの話なのか?

2月3日の朝日新聞デジタルに、「ゾウ、密猟絶てず激減 ヘリで群れ探し、残らず射殺」と題された記事が載っていました。 ご覧になった方もいると思いますが、以下内容を要約しておきます。 www.asahi.com ►アフリカのモザンビークではゾウの密猟が絶えないた…

2015年を締めくくる15枚の動物写真 自然の美しさ 人間の醜さ そして人間の温かさを振り返る

まずは2015年にプロの写真家たちによって発表された写真のうち、野生動物をとらえた美しい12枚をご覧ください。 本物の自然が作り出す美しさを実感できる傑作ぞろいです。 しかし、同じく2015年中に発表された写真の中には、人間が動物に対していかに卑劣で…

象牙の価格 中国で50%下落 ゾウ保護の可能性が見えるか?

ゾウの保護団体が、中国で違法取引されている象牙の価格が50%下落した、と発表しました。 これはアフリカで絶えず続いている密猟の減少へつながるのでは、と期待されています。 【象牙価格の下落】 ケニアに本部を置くゾウの保護団体によると、中国で違法取…

専用の救急車でサーカスからゾウを救う インドの動物保護団体

インドの動物保護団体がゾウ専用の「救急車」を用意し、サーカスで苦しんできたゾウが最期の日々を救護センターで幸せに暮らせるように、檻の中から連れ出す活動を開始しました。 【サーカスでの長年にわたる労苦】 「ミア」と「シータ」の2頭は、インドの動…

ジンバブエで相次ぐゾウの毒殺 やはり象牙目的か

2015年10月、ジンバブエの国立公園では毎週のようにゾウの死体が発見されています。 10月の第1週には14頭の死体が発見され、続いて月半ばに26頭の死体、さらに月末には22頭の死体が発見されました。 10月だけで合計62頭のゾウが、不自然な死に方で命を落とし…

ライオンだけではない アフリカで横行する「ゾウのハンティング」

ライオンのセシルが殺害されたニュースが世界中を駆け巡ったとき、同じくゾウの「トロフィーハンティング」(趣味で行われる狩猟)も人気のビジネスとなっている、という事実に驚いた人も多かったことでしょう。 アフリカを訪れる趣味のハンターたちにとって…

ゾウの種類についてもう少し詳しく知りたい

ゾウには2種類いることはよく知られています。アジアゾウ(インドゾウ)とアフリカゾウです。 この2種類の違いについて、少し詳しく見ていきましょう。 // 【大きさ】 どちらのゾウも大きい動物ですが、アフリカゾウのオスはアジアゾウのオスに比べると格段…